アルコール依存症の人は、具体的にどのような生活を送っていることが多いのでしょうか。まず、末期と呼ばれる状況であれば、規則正しい生活を送ることはかなり難しい状態となります。アルコール依存症ではない健康的な一般人なら、朝起きて夜寝る生活サイクルが普通ですが、アルコール依存症の人は寝て起きてを1日で断続的に繰り返している可能性が高いです。起きている時間は基本的にお酒を飲んでおり、食事に関しても、ほとんど摂取していないことが多いです。その理由については、お酒によって内臓が弱ることで、食欲がなくなっているからです。
アルコール依存症というと、お酒を飲んで暴れているイメージを持つ人も多いですが、末期になると体力が落ちてしまうため、暴れることすらできません。自宅のトイレにすら行けなくなり、失禁することもあります。また、赤ら顔なイメージも強いですが、むしろ食事をとらないことで、血の気が引いているような顔をしていることの方が多いです。その状態で病院へきた場合には、医療従事者から見て暴力を受ける心配はあまりないですが、お酒が入っている人が家族に連れられてきた場合は、暴言を吐く可能性があるので注意しましょう。
そもそも、お酒を飲んで顔が赤くなる人は、アルコールが肝臓で分解される際に発生するアセトアルデヒドという物質が残りやすく、吐き気などを感じます。つまり、お酒に弱い人なのです。依存症になるぐらい飲める人は、基本的にアセトアルデヒドが残りにくい人であり、顔が赤くなったりすることは弱い人よりも見られません。